悪徳商法一覧(年齢別)
世の中には様々な悪徳商法があります。法律によって規制されていますが、まだまだ、一般の人にはその知識、概要など浸透していないのが現状です。
日々私のインターネット事務所に多数の被害者が訪れてきます。このページで少しでもそういった被害者を少なくすることができたら、幸いです。
年齢層別に引っかかりやすい悪徳商法があります。ご自分の年齢層で要注意の商法を知っておけばだまされる前に気づくかもしれません。
■資格商法(20代〜30代)
今、かなりの被害が続発している商法です。行政書士(恥ずかしいことに全体の3割がこの資格)社労士、司法書士などの資格取得の講座を市場の価格よりかなり高い価格で契約させる。「講習を受ければ試験免除」「この資格は近日中に公的資格になりいまがチャンス」などと騙すことも多い。
会社に電話をかけてくることがおおく、曖昧な返事で「契約した」とされてしまい、問題になることがおおい。契約解除にも応じない業者が多い。
また最近は「生涯学習」といって過去に契約履歴がある人に、退会するか?継続するか?といって勧誘をかけてくるケースが多発している。巷では10年は続くともいわれる。
2次被害、3次被害がおおく継続的な被害が多いのも特徴。内容証明郵便で法的にクーリングオフ解約する必要があります。そうしないとさらなる悪質勧誘にさらされます。
■レジャー会員権商法(20代)
おいしい話や異性の話で事務所などに呼び出す。主に旅行が安くいけるとか家電製品が安く買える会員権の販売をすすめるが実態はそれに関係のない、絵画や、宝石、CD−ROMなどを買わされてしまうことも多い。また会員サービスもそれほど使えないことが多いという特徴。被害金額も年齢層がわかい割りに100万クラスのものもある商法。
■ネガティブオプション(年齢層なし)
なんかかっこいい名前のこの商法。いきなり業者から知らない荷物が届き消費者が払わなければいけないものだと思い込ませて支払わせるというもの。
代金引換郵便を利用するものもあったが、郵便局で身元証明を求めるようになったため、減っている。
現金3000円未満のものでクーリングオフができないようにするものもある。
お経が書かれたカードや、雑誌、ビデオソフト等が多く、騙されやすい年齢層は40歳代、50歳代、60歳代、30歳代の順になっておりこの4つの世代で全体の過半数以上を占めています。
■SF商法 (年齢層60代以上)
これもなんか変な名前。ただこれをあみ出したところが、「新製品普及協会」というところで、頭をとっただけ。
ただでティッシュや便利道具などを配り、人を集めて、閉め切った会場でたくみに消費者をあおって、熱狂的な雰囲気を作り、高いものを安く見せかけて売り付けるというもの。ふとんや、健康器具が多い。
被害が比較的高齢者に多いのも特徴。60歳代、70歳代、80歳代で全体の8割を占めています。
■アポイントメントセールス (年齢層20代)
「おめでとうございます。お客さまに1等が当りました」とか「無料のサービスです。」とか「あなたにお会いしてお話がしたい。」などと異性の声で偽りの勧誘をして、事務所等に誘い出し、強引に契約させてしまうもの。
英会話や、パソコン、宝石など高額な被害が多い。強迫まがいの契約をさせるところもある。2人、3人がかりで6時間とか、深夜まで拘束というのも多々聞きます。
被害は20歳代が圧倒的で全体の8割を占めています。
■キャッチセールス (年齢層20代特に女性)
街角で「少しお時間宜しいですか?簡単なアンケートです。」などと偽り営業所や喫茶店に連れ込み、強引に契約させてしまうもの。化粧品や、英会話、エステなどの商品が多い。
また最近では、「絵画」のパンフで呼び止めて高額な絵を買わせるという業者が増えている。
被害は20歳代がメインで6割を占めます。
■点検商法 (年齢層20代、30代の主婦層)
屋根の無料診断です。ふとんの点検です。消化器の点検です。などと点検をよそおい、「壊れていますね。」「クリーニングしましょう。」と代替品を買わせてしまうもの。今までの商品を持っていってしまう為に、「その商品は使ってあるのでクーリングオフができない。」「使った分だけ賠償しなければいけない。」等と騙しクーリングオフを阻害する業者がおおい。
「消防署の方からきました。」決して消防署からではないんですね。悪知恵です。
■開運商法 (年齢層50代以上)
祟りがあります。などといって、人の弱味に付け込み、つぼや数珠などの商品を高く売り付けるもの。
マルチ商法なんかとくっついて被害が増えることも多い。なまじっかはじめの内は本人も信じているので、クーリングオフ期間中には解約できずに、トラブルになるケースが多い。
■福祉商法 (年齢層40代、50代以上)
盲導犬の育成費だ、とか交通遺児のためになどと「福祉」をうたいもんくにして商品を買わせるもの。
ネガティブオプションか訪問販売のかたちをとることが多い。
個人的に非常に憤りを感じる商法です。
■内職商法 (年齢層20代、30代、40代の主婦層)
「自宅で月20万の副収入」とか「この技術を身につけて収入アップ」などとうたい、DMや広告で勧誘。なんかわけわからん成功者の弁がのっていることが通常。
ワープロや宛名がきなどがおおいが、まず講習を受けてもらい、機材も購入してからです。といわれ初期投資で高いお金をボッタくられるのがパターン。
実際に買った品物は市価の数倍の値段で、しかも旧式。講習が終わっても「あなたの技術がない」とか「仕事が不況でない」とか「はじめに2、3件紹介して終わり。」といったもので、苦情も典型化している。
まあそんなに美味しい話はないということです。特に主婦の方、女性雑誌によく出ていますので注意を!!
被害は20歳代、30歳代、40歳代で全体の8割を占めます。
■マルチ商法 (年齢層10台、20代、学生)
昔から有名な商法の一つ。商品を購入して、自分でまた商品の買い主を探して買い手が増えるごとにマージンがふえて儲かっていく、というもの。
業者の説明会などで、こんなに儲かるとか、成功者の話であおることが多い。しかし実際は、そう売れずに商品の在庫を抱えることがおおい。また自分の近辺から勧誘していくものなので、知っている人を被害にあわしてしまい、その後の生活に問題が起こるという社会的な問題も含んでいます。
詳しくは、マルチ商法とは?のページを見て下さい。
健康器具、風呂機器、浄水器なんかがおおい。ちなみにマルチまがいというのは、たくみにマルチの該当条件から抜けているが実体はマルチに近いものをいいます。
被害は20歳代、30歳代、40歳代の3つで全体の8割を占めています。
■原野商法 (年齢層50代、60代以上)
二束三文の土地を「将来鉄道が通って値上がりする」とかいって、高く買わせるというもの。原野を高く買わされた人に、転売の話を持ちかけ代金をだまし取るという、チームプレーの悪質な被害も続出している。
くれぐれも土地を買うときは注意して下さい。法律専門家に聞くのもいいことです。1万や2万の相談料で、何千万の被害が防げたら安いものです。
怪しいと思ったら相談することです。
■先物取引商法(年齢層20代から幅広く)
先物市場の投機の話を「絶対大儲け間違いなし。」などといって、なかば強引に契約させる。そして次々とここで出しとかないと損ですよ、とか負けがこんでくると、ここで出さないと今までの分は全部なしです、等いって多額の金銭をださせるというもの。そして解約もすでに払い込んであるだの、すでに買い付けてしまっているだの、解除には多額の損害賠償金が必要だの簡単に応じないことも多い。ある程度のステータスがあるひとに被害が多いために、表に出てこない被害はかなりあるとおもわれる。
日本商品先物取引協会に加盟しているかを聞きましょう。
また、詳しくはもと先物取引業界にいた「ひまじん」さんが公開している「電話の向 こうの知らない世界」が非常に参考になります。
裏話や、新人研修の話、アポイントの取り方の話等など秀逸です。是非一度御覧下さい。
■現物まがい商法 (50代、60代以上)
金やダイヤモンドなどを業者が売り付けるが、業者で預かったかたちにしておいて利子をつけて返すというもの。しかし実際は本当に現物を買っていないことも多く、消費者に渡されることもない。
たぶんに詐欺的なにおいの強い商法。豊田商事事件で一躍時の悪徳商法になった。
豊田商事の元社員が、いまも社名を変えて活動しているという噂です。○島商事と言う名前。
現在は「特定商品等の預託等取引契約に関する法律」にて規制されております。クーリングオフ、中途解約権、損害賠償の制限などがされております。
■ねずみ講(主に20代最近はネットねずみなるもので被害者増)
これも昔から永遠に廃れない商法。先に組織に入ったものが、後から入ったものから、金銭等を受け取るというもの。ねずみの子供みたいに爆発的に被害が増えることから名前がついた。金銭に限らずに有価証券まで法の規制が拡大された。マルチのように、商品や役務の販売という営業形態をとらないのでかなり危険です。
「無限連鎖講の防止に関する法律」にて禁止されております。つまりやったら犯罪者です。最近はインターネット上にて展開しているのでくれぐれもSPAMメールには注意して下さい。
■ツーショットダイヤル (10代、20代30代男性)
最近はやっている商法です。一度でも利用しますとその名簿を使用して、高額の延滞料金をいわれなく請求してきます。恥ずかしいものですからなかなか被害が表に出てきません。しかも、かなり強引な暴力的取り立てをしてきます。すみやかに警察にいくことが最善の手でしょう。精神的にまいってしまう方も多いようですね。<リンク>詳しい被害例はここを!
■ネット詐欺 (10代、20代男性)
ネット関係の消費者被害例が増加しています。お金を払ったのに商品がこない、実物がオークションの際の説明と違う。海外サイトで苦情の持っていきようがない。
アダルトサイトを見ていたら、高額な料金請求が来た。クレジットカードから不明な引き落としが続いている等など。自己防衛がいずれも必要ですね。
■最後に
ここに掲げているものは、今現在に定義されているものだけで、実際はかなり複雑にかつ巧妙にすり抜けている悪徳商法もあり、法と悪徳業者の追っかけっこをしているようなものです。
とにかく重要なのは、
1)きっぱりと断ること。電話勧誘なんかはどうせ二度とあう人ではないんですから、「ご苦労様。ガチャン。」でいいんです。
2)簡単にハンコを押さないこと。
3)人についていかないこと。
4)世の中に美味しい話はないと思うこと。本当に儲かるのであれば、そのノウハウは、私なら他人には絶対教えませんね。
もしそれでも被害にあわれたら、「クーリングオフ」というものがありますので、早めに手続をとりましょう。