心理学から見る悪徳商法
■心理学から見る悪徳商法
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このページでは心理学的アプローチで悪徳商法を検証します。
■悪徳商法騙されやすいタイプは?
「話を聞かせてしまえばカモったも同然。」とは悪徳業者が常日頃語っている言葉です。彼達は、消費者を騙す為にそれこそ必死こいて毎日考えてます。もちろん心理学的なアプローチは当然に織り込み済みです。
まず騙されやすいタイプは「親和欲求」が強いという共通点を持ちます。簡単にいいますと「人と親しくなりたい。」という欲求の事です。一人暮らしや、友人や知人が少ない人などは要注意です。
また言い方が悪いですがいわゆる「ブサイク」な人もこの親和欲求が強いとされています。これは特に異性からのアプローチ等を受けたことがない人などには効果はてきめんらしいです。いままでチヤホヤされた記憶がない、でもそういう欲求はある。そこでこういった業者の「カッコイイ」「カワイイ」魅力溢れた異性からの言葉にコロッといってしまうのです。
また聴覚は非常にインパクトが強く、特に異性からの声はこの「親和欲求」を促進させるはたらきがあります。
まとめると「サビシイ」気持ちを感じている人はキケンということです。
■ タイミング
業者の勧誘のタイミングも重要なポイントです。人間は非常に忙しいときは、余計な情報はシャットアウトしてしまい、あらたな情報はもとめません。しかしくつろいでいるときや、無防備なときなどは
「感覚はく奪」といって脳が新しい情報を求めるようになるのです。ですから、家で休んでいるときにかかってくる「内職商法」、街をブラついているときの「キャッチセールス」などはまさにこの欲求をついてきている商法と言えます。
■心理的行動
人間はいけないと思っていても、実際に無意識的にとっていく行動があります。このようなところも業者はついてきます。その一つは「合理化」です。悪徳業者の勧誘テクニックにさらされると、ヤバイぞとおもいながらも、上記の「親和欲求」や好奇心を抑えきれずに「合理化」とよばれる行動をします。これは簡単にいうと「言い訳」をするということ。つまり「話だけなら大丈夫。」「ちょっと暇だからからかってやろう。」などと自分で自分を正当化してしまうのです。
そして第2段階で「一貫性の法則」という行動をとります。これは自分の行動に筋道をつける、ということ。ですから「電話を聞く→説明会にいく→契約を結ぶ。」と筋道通りに行動して、そのなかばでコトワれない、ということに心理学的になってしまうのです。
■業者の心理的テクニック
まずいろんな手口で業者の説明会や、営業所に呼び出します。これで業者には一つ有利になります。つまり自分のテリトリーに呼び入れたということ。消費者は精神的に不安定になり崩しやすくなります。そこでSF商法でよくつかうムードを盛り上げて数の正当性を強調したりして契約させるという手口もあみだされています。
そして最終的には説得にかかりますがここでも先ほどの「親和欲求」が使われ、魅力的な異性による説得がくり返されます。また「後光効果」といって、有名な○○もやっているとか、会社の役員にも推薦をうけているといい、その人間の背景や肩書きなどの背後関係がわかっているとその背後関係によって評価や信頼が変わるという心理的効果を使うことも多いです。
やがて疲れてきた頃にこんどは「集団」で囲まれます。これは心理学的に「同調しにくい」といって自分の味方がひとりもいないと、主張がしにくいというものです。もちろん業者は「契約」をすすめ、消費者は「契約しない」と主張しますが所詮は多勢に無勢。一人の頭脳で考える意見は複数の頭脳で同時期的に考えられる意見に容易に撃ち破られるのです。
また人間は「愛他的自己像」というものがあり、ようするに他人に厳しい自分よりも優しい自分が好ましく感じるというものです。ここも業者はたくみについてきており、親切な他人の親切なお話を断りにくく持っていきます。
上記のお話は(山梨医科大学 渋谷昌三教授)のお話から一部要約加筆引用させて頂いております。
この心理学のプロフェッショナルの渋谷教授ですら、最終段階までいったら、断れる自信がないとおっしゃっています。一説にはマルチ商法やネズミ講などの会社では「マインドコントロール」もしているといいます。某○○は四日もあれば筋金入りのセールスマンをつくれるそうです。それだけ「悪徳業者」のセールステクニックは心理学的に理にかなった凄いものを持っているということです。
冒頭にも述べましたが「話を聞かせてしまえばカモッたも同然。」はなまじハッタリではなく、話した瞬間にこのようなレールにすでにのせられた、ということなのです。
われわれにできることは、「話を聞かない。」これだけです。実際私もいったんレールにのせられたら、そこから逃げ出す自信はありません。
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